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第6回 経営理念実践の会『理念が超~深まって WAO!』

日時:2012年4月9日(月) 会場:株式会社イーコミュニケーションズ 会議室 進行役:株式会社 グローバルコーチング 代表取締役 本多喜久雄 出席者(順不同): 株式会社 イー・コミュニケーションズ

代表取締役 佐藤信也さん

佐藤信也さん

佐藤信也

経歴

1965年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業、株式会社リクルートコスモス(現コスモスイニシア)入社。
7年間のサラリーマン生活の後、友人とともに飲食店経営で独立。その後、数社を経て、2000年5月、株式会社イー・コミュニケーションズ設立。代表取締役就任。
教育・検定団体向けのシステム開発やインターネット上でテストを行うシステムを開発・運用している。
株式会社イー・コミュニケーションズ
HP:http://www.e-coms.co.jp/

面白法人カヤック

代表取締役 柳澤大輔さん

柳澤大輔さん

柳澤大輔

経歴

1974年香港生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を卒業後、ソニー・ミュージックエンタテインメントに入社。
1998年に合資会社カヤックを学生時代の友人と3人で設立し、24歳で代表取締役に就任。
2005年に株式会社に組織変更。「サイコロを振って給料を決める」ユニークな社内制度や、毎年100以上の新サービスの開発で注目を集める。
Webディレクターとしてカンヌ国際広告賞、東京インタラクティブ・アド・アワードなど、国内外のあらゆるWeb広告賞を獲得。
2007年にギャラリー運営、飲食事業をスタート。
2009年に明和電機との「貧乏ゆすり」プロダクトのコラボを手がける。著書に『アイデアは考えるな。』『面白法人カヤック会社案内』

プリンシプル・コンサルティング株式会社

代表取締役 秋山進さん

秋山進さん

秋山進

経歴

1963年奈良県生まれ。京都大学経済学部卒業。
リクルートにおいて、事業・商品開発、戦略策定などに従事したのち、エンターテイメント・人材関連のトップ企業においてCEO補佐を、日米合弁のIT関連企業の経営企画執行役員として経営戦略の立案と実施を行う。
その後、独立コンサルタントとして、大手商社や素材メーカーなどの企業理念・企業行動指針・個人行動規範などの作成やコンプライアンス教育に従事し、産業再生機構傘下のカネボウ化粧品チーフ・コンプライアンス・オフィサー代行としてコンプライアンスとリスク管理の体制構築・運用を行う。国際大学GLOCOM客員研究員。らでぃっしゅぼーや株式会社社外監査役。 プリンシプル・コンサルティング株式会社 HP:http://www.principle consulting.co.jp/

株式会社コスモスイニシア 常勤監査役 渡邉典彦さん

ChatWork株式会社

代表取締役 山本敏行さん

山本敏行さん

山本敏行

経歴

1979年3月21日、大阪府生まれ。
1997年、中央大学商学部の夜間部へ入学。
2000年、留学先のロサンゼルスにて、パソコンが得意だった弟と一緒にEC studioを起業。
帰国後2004年、法人化。
その後、「社員第一主義」を貫き、労働環境を良くするためにITを経営に徹底活用したことで、株式会社リンクアンドモチベーションの組織診断において、2年連続で「日本一社員満足度の高い会社」に認定される。2012年6月、ChatWork株式会社に社名を変更。
ChatWork株式会社
HP:http://www.chatwork.com/

タイムズ24株式会社 取締役 大塩剛司さん

大手情報サービス会社 財務部長 A氏 ※都合上匿名で参加

株式会社 グローバルコーチング 代表取締役 本多喜久雄

代表取締役 本多喜久雄

本多喜久雄

本多喜久雄

経歴

1987年 慶応義塾大学 経済学部卒業。
(株)リクルート入社。1996年同社に所属している時に、アメリカサンフランシスコにて、コーチングの研修に参加。以来プロフェッショナルコーチとして、社内外で多くのクライアント(コーチングの対象者)の成功をサポート。(株)リクルートのマネージャーとして、社内でのチームビルディングや部下のコーチングを通して、売上げ拡大や新規事業の立ち上げを実現してきた。
2005年に同社退社後、ベンチャー企業のCOOなどを歴任し、コーチングだけでなく「実業で機能するコミュニケーションの技術」を研究、実践中。
米国CTI認定 プロフェッショナル・コーアクティブ・コーチ(CPCC)

経営理念実践の会 第6回『理念が超~深まって WAO!』

本多
みなさん、こんばんは。 「理念経営実践の会」も、数えて6回目になりました。 もともとこの会は、理念経営を実践し、結果を出し、かつ社会にも大きな貢献をしていこうというのを目的に始まりました。途中で困難もあるだろうけど、同志として知恵を出しあい、情報を交換しあうことで、勇気と活力を得ていこうという趣旨で集まっています。 本日はこれまでとは少し趣向を変えて、このテーマに相応しいゲストスピーカーをお呼びしています。ご紹介は、僕よりも詳しい佐藤信也さんからお願いします。
佐藤
秋山進さんは、元リクルートで僕の一期上になります。 現在、秋山さんとEコミュニケーションズでは、コンプライアンス教育を一緒にやっていまして、コンテンツや研修の部分でお力添えをいただいています。昨年ぐらいから、コンプライアンスだけじゃなくて、やはりその根幹には経営理念そのものの浸透が必要だということで、経営理念の浸透という大きな課題、しかもそれをWEBを使って教育をすることができないかという課題をずっと一緒に考えていただいています。こうして開始したのが、「ビジョン検定」というという取り組みです。その最初のお客様になっていただいたのが、ここにも参加されている柳澤さんです。 それ以前から、秋山さんは、産業再生機構や会社の経営者たちから依頼を受けて、数多くの企業再生プロジェクトに関わってこられました。苦境に立ち行った会社をどうやって立ち直らせていくかというときに、やはり理念の浸透がカギになるとおっしゃられています。今日はその辺を踏まえて、理念によって経営をどう変えていくのかを語っていただき、僕らの参考・ヒントにしていきたいというのがねらいです。では、秋山さん、よろしくお願いいたします。

危機の会社でやらなければならないこと

秋山
今日は経営理念関連とコンプライアンス関連のところで、自分がこれまでどんな取り組みをしてきたか、そして、それがどのような形で会社の再建に使われるのかといったことをお話しさせていただきます。 私のところに話が来るのは、主にコンプライアンス問題を起こした企業です。CEOやCOOの人たちと一緒に再建チームを作り、基本的に私がコンプライアンスやリスク管理の主担当となります。 再建の際は、ポジティブな方向で戦略を作り実行することも重要なのですけれど、過去から抱えている問題を解決していくことも重要です。コンプライアンス担当としてやることは、まずそれらのコンプライアンス問題の処理と、次に社員の価値観の立て直しをすることです。 こういうケースでは、たいてい弁護士や会計士の先生による第三者委員会が作られ、「コンプライアンスの意識が低かった。だから問題が起こった、コンプライアンスをしっかりせよ。規程を作れ、研修をせよ……」という報告書が出されます。 しかしながら、報告書の言うとおりに規程を作ったり研修をしたとしても、何も解決しません。なぜなら、特定の幹部や社員たちが自分の懐を肥やすためにコンプライアンスの問題を起こしている企業など、ほとんどないからです。 会社が事業的に行き詰まり、普通にビジネスをやるだけではどうしようもなくなってしまい、しかたがなくコンプライアンスに問題のあるようなことをやってしまう、というほうが普通です。したがって、コンプライアンスマインドの向上も大事ですが、やはりその前に事業そのものの変革が必要となります。 事業のなかには、すでに歴史的使命を終えているものもあるわけです。それをいかにやめるか、あるいは方向転換するか、その時に求められる意思決定の基準、あるいは思考パターン、行動パターンを、過去とは違うものにしなければならない。そこには大きな意識転換が必要で、さらにそれを実行することが重要です。そのためには事業の評価基準、組織の業績評価基準や、個人の人事考課基準などの価値判断基準の見直しが大事になります。それらの遂行と歩調を合わせて、規程を作りかえたり、研修をしたりするのです。コンプライアンス施策だけを独立して実行してもまったく効果はありません。 次に、気持ちの立て直しです。事件を起こすと完全に“社会の敵”になります。世の中の批判が殺到し、言動のすべてが否定されるという状況になります。 「こんなに文句ばかり言わなければならない私たちっていったい何だったんだろう、私たちの存在意義ってなんだろう」という気持ちになります。 こんな場面でも、めげずに前向きに仕事をやっていくためには、気持ちをしっかりと持たねばならない。その時に何をもって気持ちを立て直すのかがポイントです。 こういう修羅場にあっては、拠って立つ基軸が必要なんです。それこそが経営理念であり、表明された価値観であり、これらがしっかりと定義されていることは、こういう場面ではとても重要なことになるのです。 また、これまでの仕事のやり方・考え方が、現代社会に対して合わなくなったりしています。そこで、時代に則した外部規範としての社会規範を受け入れ、それを過去からの経営理念のもとで、再解釈して、仕事のやり方、行動パターンや意思決定パターンに落とし込まなければならないのです。 このように、コンプライアンス施策を実行するにも、社員の気持ちの立て直しを図るにも、かならず理念や価値観の問題に関係してくるのです。
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