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コーチングを行なった意図:発端は2つの願い

本多
あらためて言うんですけど、この半年間を「自分自身」で振り返るのが大事。今日も、むしろこれをメインにしたいんです。
次にコーチングが始まってからの話。半年間のコーチングセッションは「プロジェクト」と言っていいと思うんです。それなりの時間とお金というコストを掛けますから。経営者の場合は時間が大きいかなとは思ってはいますが。
それだけの時間とコストをかけた元々の意図は何だったんですか? まあ、賭け事みたいな感じだと思うんだけど。
Iさん
意図っていうと?
本多
願い。半年後、どういうことが引き起こったらいいと思って始めましたか?
Iさん
そういう意味で言うと、自信をなくしていたんです。やることなすこと、うまくいくこともあれば、うまくいかないこともあるんですが、うまくいかないことが起きることが嫌だったというか、悩みになっていた。そんな中で、もっと自信を持ちたいなっていうのがひとつ。
それと、経営してる時って、始まっちゃうとずっと事業のことを考えている。がむしゃらになってやるのはいいんですが、そうすると直線の成長しかしてなくて、指数関数的な成長がなかなか出来ない。なので、立ち止まって「成長の角度を変える」きっかけになればいいなと思いました。

コーチングで得た成果:自分には指針ができ、会社はまるで別の会社に

本多
そこから見て半年経った今、どんな成果がありましたか?
Iさん
まず、昔の自分を忘れちゃいましたね。当時はすごく悩んでいましたし、何をすべきか分からなかった。今は、進むべき方向はこうなんだ、自分が進みたい方向はこうなんだ、っていう自分の中のひとつの指針が出来たっていう感じはあります。
あとは、会社が別の会社になりました。
本多
どういうことですか?
Iさん
私はイノベーションを起こすために会社を作ったんですが、実はイノベーションなんてほとんどなかった。すごく悪い言い方すると、若い人たちが集まって、大企業みたいなことをやっていたんです。若い会社が集まって「大企業病」に掛かっているみたいでした。しかもまだ規模が小さいのに、何かというと意思決定も遅いし、チャレンジもなかなか出来ない。失敗したくない、恐い。そして投資家の意見を入れないといけない……。いつの間にか、がんじがらめの集団になってたんです。
そこが今は、イメージで言うと「花が咲いている」。どんどん新しい事業が生まれて、売上もちゃんと立ってきた。イノベーションが起こる素地が出来たっていう感じですね。それで、全く別の会社になったと。
本多
なるほど。さっき言っていた「指数的なものを意図してた」。これはどうなりましたか?
Iさん
そこに関してはジャンプです。セッションが終わるたびに、想像していた以上の意識のジャンプがあったっていう感じですね。ジャンプが起きて、会社に戻って仕事をすると、また組織が変わって。組織は私のジャンプに少し遅れて着いてくるっていう感じです。ゆっくり、だんだん変わってくる、変わっていく。そういうイメージです。
本多
僕自身、興味を抱いちゃったんですけど、ヨッシー(伊藤さんの名称)が「意識がジャンプする」っていうことと、会社に花が咲くっていうのは、どう繋がるの? もうちょっと言ってもらっていいですか?
Iさん
結局、影響力を持っているのって社長、代表だと思うんです。気づかないうちに自分の悩みが会社の悩みになっていて、自分の悩みなのに関係者のせいにしたりするわけです。本当は自分が「イノベーションを起こしてもいいのだろうか…?」って疑問に思っているからイノベーションが起きていないのに、「あの人がイノベーションを起こすのを阻んでるから出来ない」っていうことになっていた。そこで止まってしまうことが多かったんです。
でも実は全部自分の問題だったんだと。自分の問題というか、自分の乗り越えるべき課題だったんだなということに気づいて。自分が変わると、会社が思いのほか簡単に変わるっていう感じですね。
本多
素晴らしい!
Iさん
具体的に会社や事業運営をしていく中で例えると、投資家がいて、役員がいて、従業員がいて、その中でPL、事業収支が出るわけですよね。そういった中でチャレンジしたいことがあるのに、赤字だと「正しいチャレンジってしていいんだっけ?」となる。すべきだっていうのは分かるんですけど、チャレンジしたいって言えない。なぜなら、みんなに説明が出来ないから。それと投資家に何て言われるんだろうか、役員は賛成してくれるのだろうかって不安もある。そういう目に見えない圧力的な力があって、だから言えないまま禅問答のようにずっとグルグル回ってるっていう状態になる。
その中でジャンプするっていうのは、「やる」って決めちゃうっていうことです。決められる意識を持つ。決めてなかったのが自分だったんだってことに気づいて、決める自分が新たに生まれるということです。自分が決めると、会社がそれに向かって力が出て、自分の理想に近くなってくるっていう感じですね。
自分の考えの癖ってあると思うんです。その考えの癖が行動になっている。その癖に対して「あ、これはやっぱり癖だったんだ」ってことに気づくわけです。気づいて、元々の思考パターンを捨てて、新しい思考パターンを手に入れるっていうのが、ジャンプということです。
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